ベトナム・ハノイのロッテマート店内。奥に見えるのはレジの順番を待つ長蛇の列(筆者撮影、以下同)

 ベトナムの首都ハノイ。日差しの強さに加え、歩行者の存在などおかまいなしで突進してくるバイク、道路を横断するのも命がけ――。ハノイに住む日本人は「アジアの上級者」の部類に入るのではないだろうか。この地で生活するのは、相当過酷だといっても過言ではない。インドやバングラデシュも過酷だが、決して負けてはいない。

 ハノイは、フランス植民地時代の面影が色濃く残る都市だ。旧市街地のホアンキエム湖の周辺は、商業施設やホテルが集中し、最もにぎやかなエリアである。道という道に洋品店や飲食店が軒を連ね、街全体に活気があふれている。クルマ、バイク、ゴミ、でこぼこ道、濁った湖面、絡まった電線・・・人々はこうした“アジア的混沌”の中で生きている。

ハノイでは大量のバイクが走り回っている

上海とハノイは20年の隔たり?

 かつては、中国もこうしたアジア的混沌にあふれていた。筆者が住み始めた1990年代後半の上海には、ハノイと同じような混沌があった。だが、今はすっかり便利で機能的な街に生まれ変わった。上海に限らず中国の大都市からアジア的混沌はほとんど姿を消しつつある。