米国の市場調査会社CIRP(コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ)がこのほど公表した最新レポート(PDF書類)によると、米国のスマートスピーカー利用台数は、今年(2018年)6月末時点で5000万台に達した。
Echoから3年超遅れで登場したHomePod
メーカー別の利用台数シェアは、米アマゾン・ドットコムの「Echo」シリーズが70%、米グーグルの「Google Home」シリーズが24%、そして米アップルの「HomePod」は、わずか6%だった。
こうしてアップル製品のシェアが低いのには、主に2つの理由があるとCIRPは指摘している。1つは、市場参入の遅れだ。
アマゾンがEchoの初代機を発売したのは、2014年11月。当初は米国の一部のPrime会員を対象にした限定販売だったが、その翌年には一般販売を開始し、その後Echoは大ヒットとなった。
これを追う形でグーグルがGoogle Homeを発売したのは2016年11月。アマゾンのEchoから2年遅れだ。そして、アップルがHomePodを発売したのは、今年2月。アップルは、さらに1年超遅れた。
価格競争力がカギを握る
こうした製品投入時期の違いに加え、EchoとGoogle Homeには、価格が50ドルと安価な製品が用意されている。「Echo Dot」と「Google Home Mini」である。これに対し、HomePodは価格が349ドルの1モデルのみ。これが2つ目の理由という。
アマゾンとグーグルはいずれも、顧客宅のすべての部屋に自社のスマートスピーカーを置いてもらうという考えのもと、マーケティング戦略を展開しており、それらが奏功しているという。