米アマゾン・ドットコムは6月19日、同社のスマートスピーカー「Echo」と、AI(人工知能)アシスタントサービス「Alexa」を、ホテル業界で展開すると発表した。
「アレクサ、ルームサービスをお願い!」
家庭向けに販売しているものと同じEchoをホテルの客室に置き、ホテル向けにカスタマイズしたAlexaが顧客に応対する。これにより、顧客は室内で、Alexaにホテルのインフォメーションを尋ねたり、ルームサービスやハウスキーピングを頼んだり、スパを予約したり、コンシェルジュに連絡を取ったりすることができるようになる。もはや電話要らずだという。
このホテル仕様のAlexaは、室内のさまざまな機器と連携する。客は、照明のオン/オフや明るさの調整、エアコンの温度設定、ブラインドの調整、テレビの操作なども、声で行える。このほか、音楽を流したり、モーニングコールを設定したりすることもできる。
ホテル仕様の「Alexa for Hospitality」
アマゾンはホテル仕様のAlexaを、「Alexa for Hospitality」と名付けた。これをホテル・宿泊施設に提供し、それぞれ自社の施設やサービスに合ったものにカスタマイズしてもらう。
将来的に、顧客は自分のアマゾンアカウントを使ってアクセスできるようになる。顧客は、宿泊中に普段、家で聴いている好みの音楽を流したり、オーディオブック(本の朗読)を聴いたりすることができるようになる。また、チェックアウトと同時に、客のアマゾンアカウントは自動削除される。ホテル側は、Alexaとの会話や、プライベートなデータなどにはアクセスできないという。