シンガポールに本部を置く市場調査会社カナリスによると、世界におけるスマートスピーカーの利用台数は、今年(2018年)の年末までに1億台に到達する見通し。
牽引役はアマゾンとグーグル
昨年末時点における利用台数は4000万台程度だった。これが今年は前年比145%増と、ほぼ2.5倍になるという。そして、2020年には2億2500万台となり、今年の2倍以上に達すると見ている。
興味深いのはメーカー各社のシェアだ。米アマゾン・ドットコムの製品である「Echo」シリーズの今年のシェアは50%超で、同社製品は引き続き過半を占める。これに米グーグルの「Google Home」シリーズが30%のシェアで次ぐという。
一方、米アップルが今年2月に米国、英国、オーストラリアで発売し、先ごろカナダ、フランス、ドイツでも販売を始めた「HomePod」は、わずか4%にとどまる見通しだ。
今後、市場の拡大とともに、アマゾンのシェアは徐々に低下し、2022年にはアマゾンとグーグルのシェアが、それぞれ34%と拮抗する。しかし、この時点でもアップルのシェアは10%にとどまるとの予測だ。
中国は「眠れる巨人」
スマートスピーカーの利用台数が最も多い国は米国だ。カナリスによると、米国利用台数の世界に占める比率は昨年時点で73%だった。これに英国(10%)、ドイツ(8%)、中国(3%)、カナダ(2%)と続いている。