米朝会談、6月12日開催に向け「非常に順調」 トランプ氏

米ホワイトハウスで、ベネズエラに拘束されていたジョシュア・ホルトさんとの面会に臨むドナルド・トランプ大統領(2018年5月26日撮影)。(c)AFP PHOTO / NICHOLAS KAMM 〔AFPBB News

 ドナルド・トランプ米大統領は5月24日、6月12日にシンガポールで予定されていた「米朝首脳会談」を突然中止すると表明した。

 なぜ、米朝首脳会談を中止したのか。その理由には、北朝鮮の「約束破り」と「悪罵(あくば)」が関係しているようである。

北朝鮮の度重なる「約束破り」

 これまでの経過を追うと、マイク・ペンス米副大統領の発言に対する北朝鮮外務次官の対応が直接的な引き金になったと指摘されている。

 しかし、背景にはまず北朝鮮の「約束破り」が重なったことで、ホワイトハウス内部に北朝鮮への不信感が広がったことが大きな理由であろう。

 トランプ政権高官によると、米朝は、首脳会談準備のために今月上旬にシンガポールで実務者級協議を設定していたが北朝鮮代表団は姿を見せなかった。

 また先週末に、ヘイギン大統領首席補佐官代理らホワイトハウス当局者がシンガポール入りし、北朝鮮政府当局者と首脳会談の議事進行などを含めた詳細について協議する予定だった。

 しかし、北朝鮮側は連絡すらよこさず準備会合を無断欠席し、米側に待ちぼうけを食らわせた。

 マイク・ポンペオ米国務長官は5月24日、米朝首脳会談の準備に関する米国側からの問い合わせに対し、北朝鮮がここ数日は応答していなかったことを明らかにし、上院の公聴会で「首脳会談の成功に向け両国のチームが進める必要な準備が滞っていた」と述べている。

 ホワイトハウスは、北朝鮮の米韓合同軍事演習に対する抗議と、南北閣僚級会談を突然中止したことも、北朝鮮が米朝首脳会談に向けて約束したことの違反とみなしている。

 また米高官は、北朝鮮が核実験場の廃棄への国際監視団の立ち会いを認めなかったことで、さらに信頼が損なわれたと指摘している。