トランプ氏、自身より「トランプ的」な候補支持せず 共和予備選

米ウェストバージニア州の連邦議会上院予備選のドン・ブランケンシップ候補。自分は「トランプ氏よりトランプ的だ」と訴えたが、トランプ大統領の支持を得られず敗れた(2018年3月1日撮影)。(c)AFP PHOTO / GETTY IMAGES NORTH AMERICA / SPENCER PLATT〔AFPBB News

 米国の中間選挙の第一段階となる予備選挙が各州で本格的に始まった。

 中間選挙をめぐっては、トランプ大統領が共和党の勝利を欲するあまり、従来の方針を変えてまでも人気取りの政策を打ち出しているという見方が日本の主要メディアで伝えられている。

 だが、5月に催された一連の予備選では、共和党の候補者たちがトランプ人気にあやかろうと、トランプ大統領の従来の政策への支持を強調して当選するという現象が起きていた。有権者の支持を得るためにトランプ大統領にすり寄るという構図である。

候補者たちが自らのトランプ色をアピール

 米国の今回の中間選挙は2018年11月6日が最終投票日となる。大統領選挙のない年の中間選挙では、連邦議会の上院議員100人の3分の1と、下院435人の全員が改選される。多くの州の知事も同時に改選される。

 中間選挙の第一段階は、共和、民主両党の支持者たちが州ごとにそれぞれの党の候補者を決める予備選挙である。この予備選が、早い州では今年3月から始まった。5月にはその数が一気に増えて、中間選挙の本格的な幕開けとなった。

 いまの上下両院は、与党の共和党がいずれも多数を制する。だが、中間選挙の結果、その多数が崩れれば、トランプ大統領にとって、致命的とまではいかずとも議会運営に大きな支障をきたす。