最古級の旧約聖書写本、最新技術で「開く」 研究論文

デジタル解析によりひも解かれたエン・ゲディの巻物。サイエンス・アドバンシズ誌ウェブサイトより。(c)Science Advances/Seales et al.〔AFPBB News

 大学入試に一石を投じたい、という念頭でシリーズで書いている続編です。

 前回は「国語」の試験について半分程度記しましたが、それを受ける形で「社会科は理科である」また「理科は社会科である」という本質を記したいと思います。

 先に、ビジネスマン読者念頭に応用編を記しておくなら、いわゆる「文科系」と言われる専門で、仮に抜きん出た仕事や業績を上げたいと思うなら、悪いことは言いません。コンピューターを適切に活用されることをお勧めします。

 物事には目的と手段があります。例えばビジネスのターゲットがあり、それを実現するストラテジーとタクティクス、つまり戦略戦術がある。

 一般に文系と見られ、コンピューターや数理が進出していない部分に最初に手をつけた人がおいしい部分を9割持っていきます。自分も狭い領域でその種の経験がありますので、大いにお勧めする次第です。

人類史のなぞをコンピューターで解く

 例えば、歴史に表計算ソフトを適用する人がほとんどいなかった40年ほど前、中国の春秋戦国時代の研究者は、多くの国が独立て出していた「暦」がばらばらで、手を焼いていました。

 中国には「易姓革命」思想があり、自分たちの政権は天から命を受けているから、唯一正しい暦はこれである、として暦を制定していました。

 明治とか大正とか昭和とか平成といったような元号を魏も呂も呉も越も漢も秦も殷も宋も(時代や地域がばらばらですが)、ともかくあちらもこちらも勝手に暦を制定した。

 そして、わが歴史こそは正当であるぞよと主張していた。これは決して過去のものと笑えません。現代日本でも同じことに注意しましょう。

 ちゃんと来年、「天皇」の代替わりで「元号」を変えるというではないですか。