米アマゾン・ドットコムは2月7日、昨年買収した高級スーパーマーケット「ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)」の商品について、米国の一部の都市で、最短1時間以内の配達を始めると発表した。
競合に狙いを定めるアマゾン
当初は、テキサス州のダラスとオースティン、バージニア州のバージニアビーチ、それにオハイオ州のシンシナティと、4都市に限られるが、年内(2018年)にはサービスを拡大し、米国のさまざまな都市で展開する計画だと説明している。
アマゾンは、これまでもホールフーズの商品をeコマースで販売してきた。しかし今回の動きで、いよいよeコマースと実店舗の本格的な統合が始まったと言えそうだ。
これによりアマゾンは、同社への対抗措置として、すでに配達サービスを行っている大手食料品小売業者に狙いを定めたと、米ウォールストリート・ジャーナルなどの海外メディアは報じている。
肉や魚介類などを「Prime Now」で配達
具体的には、スマートフォン用アプリを通じて、商品を最短1時間以内で配達するサービス「Prime Now」で、ホールフーズの商品を扱う。アマゾンの説明によると、高品質な肉や魚介類、地元産の食品、生活必需品など、品ぞろえは豊富だという。
また、ウォールストリート・ジャーナルによると、新サービスでは、アマゾンの従業員がホールフーズ店舗の棚から注文の商品をピックアップして、顧客の家に配達する。
なお、Prime Nowはアマゾンの有料特典プログラム「Prime」の会員向けサービス。注文から1時間以内の配達の場合は、7.99ドル(日本では890円)の配送料がかかるが、2時間ごとに受取り枠を指定する「2時間便」の場合は配送料がかからない。