近年、自衛隊の装備調達が「維持費」を無視しているとして批判を受けている。実際に、それは自衛隊の装備品の稼働率を低下させ、また現場を苦労させることにもつながっている。
こうした中、米陸軍安全保障援助コマンドの司令官がそうした発想を批判するインタビューが公表された。同司令官は、153カ国に対する1720億ドル(約19.4兆円)・5300件以上の米陸軍系装備品の提供と維持整備指導を担当している。
今回はその批判の概要を紹介し、我が国にとってどれほど重要な意味をもっているのかを論じたい。
その装備は本当にその国に必要なのか?
米陸軍安全保障援助コマンド司令官、ステファン・ファーメン少将は、軍事情報サイト「ディフェンスニュース」(10月11日付)の中で、同盟国が予算の使い方を変えてもっと防衛装備品の維持を重視するよう早急に議論を始めるべきだとの考えを明らかにした。
ファーメン少将は次のように述べる。