8月5日、オーストラリア沖でオーストラリア軍と合同演習中のアメリカ海兵隊中型ティルトローター輸送機MV-22オスプレイが墜落した。搭乗していた26人中23人は救助されたが3名が死亡し、機体も失われた。
この事故のおよそ1カ月前の7月10日(米国時間)には、米国ミシシッピ州でアメリカ海兵隊の空中給油・輸送機KC-130Tハーキュリーズが墜落し、搭乗していた16名全員が死亡した。
連続して発生した航空機墜落死亡事故を受けてアメリカ海兵隊総司令官ネラー大将は、8月11日(米国時間)、全ての海兵隊航空部隊に対して、2週間以内に24時間の飛行停止・安全性再確認を行うよう命令を発した。
大規模な安全性の再確認作業を指示
ネラー総司令官が発した24時間飛行停止命令は、海兵隊の航空部隊に一斉に飛行を停止させる命令ではない。2週間以内に海兵隊の全ての飛行部隊が、作戦任務(アメリカ海兵隊のドクトリンでは、海兵隊は365日24時間常に戦闘に備えている)に影響が生じないよう、それぞれの航空部隊で調整して、交代で24時間の飛行停止を実施し、その間に徹底した安全性の再確認作業を実施せよ、という趣旨である。