熊本地震、懸命の救助活動続く 負傷者860人以上

震度7を観測した熊本県益城町で、損壊した住宅(2016年4月15日撮影)。(c)AFP/KAZUHIRO NOGI〔AFPBB News

 2017年7月15日土曜日、2016年4月14日の熊本地震から1年強経った今も、熊本の街にはまだまだ震災の傷跡が生々しく残っていた。7月上旬から追い打ちをかけるように九州地方を集中豪雨という天災が襲っていた。

 熊本城は、震災で奇跡的に崩落を免れた天守閣の本格的な修復工事が行われており、初夏の灼熱の日差しの下で、すっぽりと復旧工事のやぐらに包まれ、その美しい姿を隠していた。

 この日、火の国・熊本の街の繁華街にあるコワーキングスペース「未来会議室」に、九州各地からアントレプレナーの卵たちと地域の金融機関らが集結し、熱い熱気が立ち込めていた。

 「Startup Dojo九州」と題したその企画は、事業創造アクセラレーターのトッププレーヤーであるゼロワンブースター(東京都港区、鈴木規文社長)が主催をするものだ。

九州・沖縄のスタートアップ支援

熊本「未来会議室」での会場の様子

 九州と沖縄のスタートアップエコシステムを強化するため、ゼロワンブースターが九州各県の有力企業やスタートアップ支援団体と共催し開催した。

 2017年4~7月まで各県ごとにピッチと呼ばれるビジネスプランのプレゼンテーションをアントレプレナーが行う予選大会ツアーを全8回実施し、各県で選抜されたアントレプレナーを集めた決勝大会がこの日行われた。

 これだけを聞くと、全国各地にあるビジネスプランコンセプトに近いものと思われるが、この企画が新しいのは主に以下の3点にある。

 九州と沖縄のすべての地域とその地域ごとのスタートアップ支援団体が一致団結して開催されていることがまず1点。

 加えて、共催者として鹿児島銀行や十八銀行、佐賀銀行などの地元で競合する地域金融機関が関与していることが2点目。

 そして、後援としても各地方自治体の顔ぶれがずらっと並んでいることが3点目として挙げられる。