前回(「ラーメンからITまで、幅広い中国成長企業の顔ぶれ」)から、中国ベンチャー市場を読み解く上での第2のキーワードとして、「様々な創業アイテム」を紹介している。
前回は、中国ベンチャー市場では、「革新的な領域」以外に、先進国では既に成熟期に入ってしまった「伝統的な領域」でも、継続的に起業と成長の機会が創出されていることを解説した。
(出所: Legend Capitalとの討議よりDI作成)
中国ベンチャー市場を読み解く6つのキーワード
(2)様々な創業アイテム(後編)
後編となる今回は、前回紹介した「伝統的な色合いの強い領域(①②③)」に続き、右側の「イノベーション領域(④⑤)」にフォーカスしていこう。まず、④の「中国固有モデル」である。
(出所: Legend Capital提供資料を基にDIリバイズ)
④中国固有モデル
(例)田舎向けHP、PCブラウザゲーム、病院行列待ちアプリ
このあたりから、中国発のユニークなモデルが登場し始める。特にこの④中国固有モデルは、中国ならではの遅れ・不便さを逆手に取った新たなビジネスモデルを指す。3つの興味深い例を挙げよう。