ユダシティが学習プログラムなどに利用している自動運転実験車両(写真提供:ユダシティ、以下同)

 いま、AI(人工知能)など最先端分野の技術者の間で話題の米ユダシティ(UDACITY)をご存知だろうか?

 シリコンバレーに拠点を持ち、AIや完全自動運転技術の進展をきっかけに急成長しているオンライン教育企業である。2012年2月からサービスを開始し、これまでにフリーコンテンツの受講者は累計500万人、有料コンテンツの受講者は約3万8000人を数える。

 ユダシティが世界的に有名な理由の1つが、ユダシティの受講者から「ゴッドファーザー」と呼ばれているセバスチャン・スラン氏の存在だ。

 スラン氏はドイツ生まれで今年50歳。米カーネギーメロン大学でロボット工学を学び、米国防総省・高等研究計画局(DARPA)が主催した完全自動運転車による賞金コンテスト「DARPAグランドチャレンジ」「同アーバンチャレンジ」で好成績を収めた。

 グーグル(現アルファベット)に入社すると自動運転プログラムを率い、さらにはグーグルグラスなど先進研究を行う研究機関「グーグルX」の責任者となった。その後、スタンフォード大学のAI研究所・所長を務めた後、ユダシティを創業した。

 スラン氏の実績と知名度から「ユダシティ=セバスチャン・スラン」というイメージが定着しており、「スラン氏の教育方針に賛同した」「スラン氏の指導を受けたい」という受講者が後を絶たない。

 さらに最近は「スラン信者」だけではなく、ユダシティを受講するとキャリアアップが確実に見込めることを評価して受講を申し込む人が世界中で増えている。

ユダシティの創設者、セバスチャン・スラン氏