米国の市場調査会社、IDCがこのほど公表したスマートフォン市場に関する調査リポートによると、今年(2017年)の1~3月期における世界出荷台数(速報値)は、3億4740万台となり、1年前から4.3%増加した。
消費者需要は引き続き旺盛
IDCは、これに先立ち、この伸び率が3.6%になると予測していたが、結果はそれを若干上回るものになった。消費者需要は引き続き旺盛で、主要メーカーは相次いで、高価格帯の旗艦モデルを発表するなど、市場は勢いを増していると、同社は分析している。
例えば2月から3月にかけては、中国ファーウェイ(華為技術)の「P10」や、韓国サムスン電子の「Galaxy S8」が発表された。米アップルは新製品に関して発表日まで一切明かさない主義だが、今秋にはiPhoneの10周年モデルを発表すると見られており、「市場には依然、イノベーションの余地がある」とIDCは報告している。
IDCによると、世界のスマートフォン市場は昨年、その成長率が初めて1桁台へと低下するなど、転換点を迎えた。しかし同社は今年の市場は回復すると見ており、1~3月期の結果はそれを裏付けるものになったとしている。
伸びたのは中国の3社
ただ、出荷台数が増加した要因を詳しく見ると、市場を牽引したのは、アップルやサムスンではなく、中国のメーカーだ。