IoT、人工知能、ロボティクスなど、テクノロジーの技術革新が急速に進む昨今。総務省発表の「平成28年版 情報通信白書のポイント」によると、様々なモノがインターネットとつながるIoTデバイスが、2020年までに約304億個まで増大するといわれている。

そんな背景を反映するデータが公開された。VSNがIT技術者を対象に行った「今後、現場におけるニーズが高まると思うIT技術に関する動向調査」より明らかになったのだ。セキュリティ意識の高まりや人工知能、IoT関連の技術に関心がある結果となっている。

「ネットワーク・セキュリティ・運用」「開発ツール・方式・言語」「OS・サーバ・ストレージ・データベース」それぞれの分野ごとに見てみよう。

情報漏えい意識の高まりが顕著。セキュリティが最優先

ネットワーク・セキュリティ・運用では「次世代ファイヤーウォール」が1位に。クラウド、IoTといった情報化が進むことでサイバー攻撃や情報漏えいの対応意識がより高まっていることが伺える。IoT機器を狙った大規模なDDoS攻撃による被害の増加なども影響しているのではないだろうか。「3~5年以内」にニーズが高まるもので見ると「100Gイーサ」「5G」へのニーズが高く、通信環境向上へのニーズも予測されていることが分かる。

3~5年以内にIoTがJavaを上回る見通し

開発ツール・方式・言語の分野では「Java」が1位に。2位の「IoT」は「3~5年以内」で見ると「Java」を上回る結果となっている。次いで「Python」「アジャイル/スクラム開発」という結果に。「3~5年以内」のニーズでは、「IoT」に加えて「Deep Learning」「データマイニング」が上位に予想される結果となった。

AWSの一強。Windows Server2016は今後に期待

「OS・サーバ・ストレージ・データベース」技術で最も注目されているのは「3~5年以内」「1年以内」ともに、AWS。「3~5年以内」で「1年以内」よりもニーズが高くなりそうな技術には「Windows Server2016」が挙げられている。

1年以内と3~5年以内にニーズが高まる分野を比較してみると、IoTや人工知能に関する分野が伸びてきているのがわかる。今後もこれらに関連する新たなIT技術が増えてくるだろう。増え続けるニーズとともに、そうした新たな技術の動向にも注目したい。