ベルリンXマス市にトラック突入、12人死亡48人負傷 テロの可能性

ドイツの首都ベルリンのカイザー・ウィルヘルム記念教会で開かれたクリスマス市に突っ込んだトラック(2016年12月19日撮影)〔AFPBB News

 大変残念なニュースが飛び込んできました。

 ドイツ連邦共和国の首都ベルリンで日本時間の20日午前4時頃(=現地時間12月19日夕方8時頃)、ポーランド籍の大型トラックがクリスマスの屋台でにぎわう市中心部の青空市場に突っ込み50メートルほど暴走、少なくとも9人が亡くなり、負傷者の数は現在調査中という段階で、この原稿を急いで書いています。

 犯人は2人組で1人はその場で死亡、もう1人は身柄を取り押さえられて、現在は捜査当局が取調べをしている模様です。

 犯行に使用されたポーランド籍の大型トラックは4時間ほど前から運転手と連絡が取れなくなっていた・・・。

 おおまかに、このような内容の第一報が伝えられていると思います。

 また同じく19日の夕刻、スイスのジュネーブでは中央駅近くのイスラムモスクで銃撃事件があり3人が重傷、犯人と思しい人物は近隣の橋の上で死亡しているのがみつかり、またトルコの首都アンカラではロシア大使がアートギャラリーでの写真展オープニングで演説中、警察官の男に狙撃されて死亡、犯人もその場で射殺されるなど、きな臭い報道が相次いでいます。

 これらに共通の背景があるとは考えにくく、いわゆる同時多発的な犯行の可能性は極めて低いと思いますが、グローバルな世情全体がリスキーな方向に流れているのは間違いないといって外れないでしょう。

懸念されていた「クリスマス・テロ」

 11月から12月頭にかけて在独だった私は、短い期間にこの現場を少なくとも3回通っています。地の利を含め、多くのことが察せられますので、順次記してみます。

 ドイツでは、ミュンヘンのショッピングセンターで突発的な銃の乱射事件があり、子供を含む少なくとも9人の死者と、多数の負傷者が出ました。犯人の18歳少年は犯行後自殺してしまい、真相はいまだよく分かりません。

 7月22日の夕刻、ミュンヘンオリンピックセンター近くで起きたこの事件以後、公の行事の際には大変な警戒が敷かれていました。

 ご存知のようにドイツの秋は「オクトーバーフェスト」10月収穫祭に代表される様々な行事が開かれ、町は人々でにぎわいます。

 その一つひとつに徹底した警備が張りつけられた。