米ガートナーがまとめた7~9月期の世界スマートフォン市場調査によると、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」搭載端末の販売台数が2050万台になって、4~6月期から93%増加した。
アンドロイドは2位、アイフォーンは3位に
アンドロイドは前の四半期に初めて米アップルの「アイフォーン(iPhone)」を抜いて3位になったが、この7~9月期はついに2位に上昇。1年前にわずか3.5%、前四半期に17.2%だったシェアは25.5%にまで拡大した。
アイフォーンも好調だ。同時期の販売台数は1348万台で、前四半期から54%増加している。シェアは14.2%から16.7%に拡大、順位は4位から3位に上昇した。
こうしたアンドロイドとアイフォーンの躍進を背景に世界の携帯電話市場には異変が起きているようだ。
例えば、フィンランド・ノキアが多くを販売する「シンビアン(Symbian)」端末は依然世界市場でトップを維持してるものの、そのシェアは1年前の44.6%、前四半期の41.2%から36.6%へと下がり、ついに4割を割り込むまでに落ち込んだ。前四半期に比べた出荷台数の伸び率も16%にとどまり、アンドロイドやアイフォーンのそれを大きく下回っている。
これまで長らく2位を維持してきたカナダRIM(リサーチ・イン・モーション)の「ブラックベリー(BlackBerry)」も販売台数こそ伸びたものの、シェアは18.2%から14.8%へと縮小。ブラックベリーはついに4位に転落した。
同時期の世界のスマートフォン市場全体を見ると、販売台数が8053万台で、前の四半期から31%、1年前から96%増えている。とりわけアンドロイド端末は、韓国サムスン電子の「ギャラクシーS」といった高機能機から、中国ZTE(中興通信)の低価格機など、異なる顧客層向けに多数登場し、普及に拍車がかかっている。
またアップルは6月末に発売した「アイフォーン4」が好調で、デジタルコンテンツやアプリ販売の「アイチューンズストア(iTunes Store)」「アップストア(App Store)」を取り巻くエコシステムが同社の強みとなっている。