韓国の朴槿恵(パク・クネ=1952年生)大統領の周辺で起きている女性実業家を巡る数々の疑惑で韓国の国政は大混乱に陥っている。問題の女性は2016年10月31日、ソウル中央地方検察に出頭し、本格的な捜査が始まった。
今回の問題で世論の怒りを買ったきっかけとなったのは、名門・梨花女子大への「特別入学疑惑」だった。梨花女子大は、設立以来の騒動で総長が辞任するなど大揺れだ。
2016年10月31日午後3時、疑惑の渦中にある崔順実(チェ・スンシル=1956年生)氏がソウル中央地検に出頭した。韓国では検察に出頭する際、取材陣が入り口前に「フォトライン」を作り、召喚された人物がここでカメラのフラッシュを浴びる。
山ほどある崔順実氏への疑惑
崔順実氏の場合、韓国内での関心がきわめて大きかったため、100人以上の取材陣や「崔順実拘束!朴槿恵下野!」と叫ぶ市民団体関係者が詰め掛け、「フォトライン」周辺は大混乱した。崔順実氏はもみくちゃにされて地検の建物に入って行った。
崔順実氏に対しては、山ほど疑惑が出ている。
国家機密を含む青瓦台(大統領府)の文書が大量に「民間人」である崔順実氏に流出してのか。崔順実氏が青瓦台や政府高官の人事に介入していたのか。大企業から巨額の資金を集めて文化、スポーツ関連の財団を設立させ、これらの財団を通して崔順実氏が経営する会社を支援していたのか・・・。
疑惑は次々と出てきて、韓国社会全体が騒然としている。