韓国の新聞の社会面は連日大賑わいだ。ロッテグループや大宇造船海洋への検察捜査など経済事件が相次いでいるが、それだけではない。スポーツ界でトンデモ不祥事が続いているのだ。
韓国で人気のプロスポーツが相次いで不祥事に揺れている。
ファンを仰天させたのがプロバスケットボール女子リーグで旋風を巻き起こした選手の「韓国系偽装経歴問題」だ。
2016年6月15日、ソウル地方検察は、女子プロバスケットボール(WKBL)の富川KEBハナ銀行のエースとして2015-2016年シーズンに大活躍した「チェルシー・リー」選手歴が「韓国系」だと偽装していたと発表した。
6冠王スーパー新人はいったい誰?
身長189センチの長身選手でシーズン当初から大活躍したこの選手。新人王、ベスト5、リバンド王など6冠に輝き、KEBハナのシーズン準優勝に大貢献した。
この選手は、「韓国系」として登録されていた。
「チェルシー・リー」選手は、韓国系の米国人が祖母で、この祖母とアフリカ系米国人の間に生まれた「ジェシー・リー」が父親だと説明していた。
「祖母」は1970年代に米国で死去。両親も自分が4歳の時に事故死していたという。それでも、れっきとした「韓国系」であるとして入団していた。
WKBLは「外国人選手」に対しては、人数制限やゲーム出場時間制限などを課している。ところが、「韓国系選手」ならば、この規制を受けない。「韓国系」の特権を使って、存分にプレーしていた。
入団当初から、他チームからは「本当に韓国系なのか?」という疑惑が出ていた。それでも、父親の出生証明書などがあり、疑惑は静まっていた。
ところが・・・なんと、「チェルシー・リー」選手が、特別帰化を申請して騒動が始まった。「韓国系」でなく、「韓国国籍者」になろうとしたのだ。
この手続きのため、法務部が書類などを審査する過程で「出生証明書」などの偽造が明らかになった。