英国の国民はEU離脱を選んだ。EU諸国の中で特に衝撃を受けているのがフランスだ。今後、英国とフランスの関係は厳しく緊張感のあるものになっていくかもしれない。
「EUから離脱しても拠出金を払え」とフランス
「6月28日のEU首脳会議では、英国に対して強硬な態度で臨む。フランスは絶対に妥協しないだろう。首脳会議では、英国が離脱しようが残留しようが、オランド大統領はこの点を強く主張する」
英国の国民投票の直前に、フランスのマクロン仏経済・産業・デジタル相は仏主要紙「ルモンド」(6月18日付け)との会見で、英国がEUから離脱しようが残留しようが英仏関係は厳しくなるとの見方を示していた。
EUの運営予算をまかなうため、EU加盟国はそれぞれ分担拠出金を払っている。「EU離脱派」が離脱を求める理由の1つとして挙げていたのが、「英国は高額な拠出金を払っているのに、相応の見返りを得られていない」ことだ。
だが、フランスのオランド政権は、英国はEUを離脱してもこれまでと同様に拠出金を払うべきだという考えだった。