コピー商品の製造、流通、販売は知財権を侵害する行為として世界的に禁止されている。だが、中国は昔も今もコピー商品が野放しだと言われている。中国政府は公には知財権保護に力を入れているとしているが、効果は見られないようだ。
人体に有害な物質が含まれる恐れがある粉ミルクなどの偽物については、中国政府は比較的取締りに力を入れている。だが、バッグや腕時計といった高級ブランド品のコピー商品は直接的に人々の健康を害することが少ないため、取り締まりは緩い。
中国では、市場にコピー商品が出回っても、本物のメーカーへの害はほとんどないと言う者がいる。コピー商品を買う消費者と、本物を買う消費者はまったく重なっていないから、というのがその理由だ。
しかし、こうした風潮が横行していては、いつまで経ってもコピー商品が減らない。なぜ中国では、知財権の侵害が後を絶たないのだろうか。
コピー商品を売りまくっているアリババ
中国の景気が減速しているなかで、eコマースは堅調に成長している数少ない業態である。その代表格の会社がアリババだ。