前回の記事「3世代でGO!中国人の日本旅行はこうして大所帯に」(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46515)では、なぜ中国人は大所帯で日本に押し寄せるのか? その“やむをえない”家庭の事情について、私の友人である李小勇さん(仮名)のエピソードとともに、ご紹介しました。
旅行準備では、頭から煙が出そうなほど悩みに悩んだ李さんでしたが、果たして李さん一家(李さん、妻と子ども、妻の両親の5人)は、「初めての日本」を無事に楽しむことができたのでしょうか・・・? それでは李さんによる手記をお読みください。
これじゃ「ユニバーサル・スタジオ・チャイナ」や
すったもんだの旅行準備を乗り越えて、ついにやってきた日本。降り立ったのは大阪・心斎橋。
日本の中でもインバウンドの最前線であるこの地。待ちゆく人は皆外国人ばかり。お義父さんも「中国人だらけだなあ、うちの近所歩いてるみたいだぞ」と中国人の多さに驚き顔だ。
そういえば昨日行ったユニバーサル・スタジオ・ジャパンも、中国人観光客がとても多く、ここでもお義父さんが「ユニバーサル・スタジオ・チャイナやぞ」とつぶやいていた。
当初は夫婦2人でロマンティックに過ごすはずだった初めての日本。5人の家族旅行になってしまったことは、少し残念には思ったが、来てみれば楽しいものだ。
子どもの面倒も妻の両親がしっかりとサポートしてくれるので、とても助かる。心配していたホテルから大阪市内への移動も何とか無事こなし(電車の乗る方向を間違えて、何回も乗り換えたのは家族には秘密だ)、旅程は順調に進んだ。
心斎橋に潜む“魔の手”
そして今回のメインイベント、お買い物。実は旅行前に日本へ旅行したことのある会社の同僚からアドバイスをもらっていた。それはこんな内容だった。
「いいか、東京は銀座、秋葉原、渋谷、浅草、新宿、池袋、表参道と回る場所が分散しているから、移動するたびに一旦頭がリセットされて、無駄な買い物をしないで済む。だけど、大阪の心斎橋だけは気をつけろ、あれは魔界だ。1つのストリートで中国人が欲しいと思うモノを全部買えるから、その熱にうなされて、いらないものまで勢いで買って後悔する。気をしっかりと持って冷静に買い物するのがコツだ」