経済危機のベネズエラ、略奪行為で死者4人 数百人逮捕

深刻な経済危機に見舞われているOPEC加盟国のベネズエラ。原油価格下落で国営ベネズエラ石油はデフォルトの危機に陥っている。写真はベネズエラのクマナで閉店したままの店(2016年6月16日撮影、資料写真)。(c)AFP/MANUEL TRUJILLO 〔AFPBB News

 人民元が6月に入り再び下落している。6月15日の対ドル基準値は1ドル=6.6001元に設定され、基準値としては2011年1月以来、約5年5カ月ぶりの元安水準となった。

 このところ中国からの資金流出がおさまった感があったが、最近の元安を受け資金流出が再び本格化するとの見方が高まってきている。外貨準備も5月には再び減少に転じ(279億ドル)、月間の減少としては2月以来の高水準だった。中国の外貨準備は世界最大だが、2014年以降、その約20%を取り崩している。

 ここにきて中国が保有する米国株も急減している(6月16日付ブルームバーグ)。米財務省のデータによれば、中国は2015年半ばから2016年3月末までの間に、保有する米国株を38%(約1260億ドル)減少させた。同期間の海外投資家全体の米国株の減少幅が9%であることに鑑みれば、中国が「世界を圧倒的に上回るペース」で米国株を売却したことは明らかである。

巨額な債務を抱える中国が流動性の危機に

 6月17日には商務部が記者会見で「対外直接投資の増加に伴う外貨準備に関わるリスクを調査している」と述べるなど、当局が相次いで外貨準備について懸念を表明した。そのことから市場では「中国は、実質的に利用可能な外貨準備が底を尽きつつある」との観測が出始めている。