中国人民解放軍がグアム島の米軍基地を直撃できる弾道ミサイルを配備し始めたとして、米国が警戒を強めている。
東アジア情勢が緊迫するにつれて、米国にとってグアム島の戦略的重要性は増大してきている。それに伴い中国も、東アジアの有事への米軍の介入を阻むためのミサイル攻撃能力を急速に高めてきたというのだ。
グアムが射程に、核弾頭も装備可能なDF-26
米国議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」はこの5月、「中国の対グアム島ミサイル攻撃能力の拡大」と題する報告書を発表した。
委員会はこの報告書で、中国人民解放軍が最近、米国領のグアム島の米軍基地を直撃できる非核弾頭の弾道ミサイルや巡航ミサイルを新たに増強し始めたことを指摘し、警鐘を鳴らしている。
最も重大な懸念を向けているのは、2015年9月の「抗日戦争勝利記念70周年」軍事パレードで初めて登場した中距離弾道ミサイル(IRBM)「DF-26」(米国側の呼称)である。