6月22日公示、7月10日投票で参議院選挙が行われることになった。今度の参院選は、なかなか見どころが多い。
1つは、安倍首相の下でこれまで2回の国政選挙が行われ、いずれも安倍自民党が大勝を収めてきた。三度大勝を収めることができるかどうかだ。
“増税しません”で「国民の信を問う」という変な理屈
消費税の税率は、もともと2015年10月に8%から10%に引き上げることになっていた。ところが安倍首相は、これを2017年4月まで先送りすることを決め、これへの判断を国民から仰ぐとして2014年12月に、衆議院を解散して総選挙を行った。そして自民党291議席、公明党35議席で衆議院において3分の2以上の議席を獲得することに成功した。
安倍首相は、今回もまた同じ理屈を持ち出してきた。6月1日の記者会見で安倍首相は、次のように述べている。
「国民生活に大きな影響を与える税制において、これまでお約束してきたことと異なる判断を行うのであれば、まさに税こそ民主主義であります、であるからこそ、まず国民の皆様の審判を仰いでから実行すべきであります。