先日、大学で全く時間がなく、直前までピアノに向かって仕事を片づけ、取るものも取りあえず教室に急ぐと・・・。休講ということでびっくりしました。
正確には、教室に上がって行くエレベータの電源が入っていない。教務にクレームを言いに言ったら、「今日は授業はないですよ」と言う。
「なんで?」
「入学式ですから」
そんなものが存在すること、頭の片隅にもありませんでした。東京大学の入学式では、五神眞総長が「大学生よ、新聞を読もう!」と祝辞を述べたと某新聞の報道にありました。
実際どんな話だったのか、後で学生たちに聞いてみたところ「新聞などに書かれていることを鵜呑みにせず、自分の頭で考えよう」と言ったのに、それを新聞社が新聞を読もうにすり替えたらしい、と聞きました(苦笑)。
なかなかできない、実地で「新聞などマスコミの言うことを鵜呑みにするな」という教えの実証実験に立ち会ったような経験だねということで、この話は笑って終わりになりました。
が、私が仮に「新聞を読もう」的な話から始めるとしたら、まず「大学生よ、活字を読もう」に一般化する、あるいは、「大学生よ、まともな編集の入ったテキストと、そうでないものを峻別しながら情報をインプットしよう」みたいな話からスタートし、「大学生諸君、ネットの落書きは、まず100%信用しない方がいい」あたりから展開していくだろうと思います。
最近の学生は「PC」も「メール」もすでにあまり縁がないらしい。大半が「スマホ」と「LINE」で済んでしまうという。
それで済ませていられるうちはよいけれど、例えば大学で正科のリポートとか、あるいは仕事の大事な案件などについては、たとえネットを使うとしても、ソースが信用できるかどうか、きちんと情報を吟味しながら斟酌する習慣をつけるべきだ、とアドバイスしておくのがよいように思います。
そういう能力を「情報リテラシー」と呼ぶわけです。