4月14日夜、熊本を襲った地震の続報が流れる中、急遽お送りしています。
まず報道を確認しておきましょう。夜9時26分ごろ熊本地方で強い地震が発生しました。マグニチュードは6.5程度、最大震度は7と伝えられます。
この原稿を書いている4月15日朝の段階では、熊本城の屋根や石垣が崩れている報道、全壊している火災が発生した現場、脱線している新幹線、縦に亀裂が入ったマンションといった現場の様子が伝えられます。
現時点での報道では被害者として死亡が9人、少なくとも900人以上が怪我を負い、4万4000人以上が非難所に退避しているとのこと、まず何よりも被害者の皆さんのご心中を思い、早期の復旧を願わないわけにいきません。
120回を超える余震が、現在も被災地で発生し続けている状況と伝えられますので、報道ならびに気象庁の発表を改めて見なおしてみたいと思います。
熊本地方を震源とする今回の地震で、熊本を中心に九州各地に大きな影響が出ています。福岡県や大分北部、長崎でもゆれが観測されているようです。
逆に佐賀や鹿児島、大分南部から宮崎側には大きなゆれは見られない。岩盤や表土の分布に関する専門的な知見はスペシャリストの分析を参照したいと思いますが、活断層など震源となりやすい場所、揺れたとき、軟弱な地盤などのために被害が出やすい地域などは、グローバルには一定の見通しが立てられます。
私のルーツは佐賀ですが、佐賀県というのは極端に地震が少ない場所で、逆に地震災害というものに心の免疫が少ない人が少なくともかつては存在しました。私の祖父母は明治中期、佐賀の小城という場所の産で、大正時代に東京に出てきて関東大震災に遭遇、大変だったらしいことを親から聞かされたことがあります。
今回の震源地、被災地は、活断層は存在しながら、従来「ハザードマップ」上で必ずしも最も強くリスクが指摘されていた場所ではないことを、尊敬する同僚であるロバート・ゲラー東京大学理学部教授(地震学)がツイッターでつぶやいていました。