「お前はイスラム教徒じゃない」英刺傷容疑者への怒号が話題に

英ロンドン地下鉄のレイトンストーン駅の入り口に立つ警官〔AFPBB News

 3月末、オランダの首都アムステルダムに数日滞在していました。お隣の国ベルギーで起きたブリュッセル空港の自爆テロを身近に感じないわけにはいきませんでした。

 「次はブリュッセル南行き急行、停車駅はスキポール、ロッテルダム・・・終点はブリュッセル南。なおこの電車はブリュッセル国際空港駅には停車いたしません・・・」

 こんなアナウンスが流れるなか、長さが60センチほどもある銃で武装した警官が、かならず2人1組になってプラットホームや駅構内のそこここを闊歩している。

 東洋人の私は引っかかりませんでしたが、明らかにそれと分かる中東系の青年が荷物を確認させられたり尋問されたりしている。

 今回のテロとは無関係に、アンネ・フランク・ハウスや自由大学とのプロジェクトでアムステルダムには定期的に滞在していますので、そのものものしさ、様子の変化ははっきり分かります。

 同時に、最初に頭を掠めたのは、不謹慎かもしれませんが「値上げ」の二文字でした。

 この変化、いま目の前で見ているのと同様の空気はその前の週、ロンドンでも確かに呼吸したものに通じていたのです。

隣まで1駅900円の地下鉄

 商用などでロンドンに滞在される方は、近年の英国の交通料金、中でも地下鉄とバスの切符代には往生されるのではないでしょうか?

 以下、地下鉄の料金で考えてみましょう。

 1区間片道4.6ポンドといった料金設定、往復だと9ポンド、1日フリー乗車券で12ポンド強。

 為替レートは違うものの、例えばドイツのベルリン地下鉄の最短区間は2ユーロしません。1日乗っても6ユーロ程度。これらは円に換算すると、私たち日本人の懐の感覚にぴたりと収まります。