富士山のローカルアイドルを知っているだろうか?(写真はイメージ)

 私はそれほど熱心なアイドルファンというわけではないのですが、あるアイドルイベントに取材で訪れ、音楽好きによくありがちな「どうせアイドルでしょ?(音楽的には大したことないんじゃないの?)」という偏見を見事に吹き飛ばされる経験をしたことがあります。

 そのときに見た、いまや大人気グループである東京女子流のステージは、バイオリンかピアノかなんかを嗜(たしな)んでいそうな家柄の良さそうなお嬢様といった佇まいの女の子たちが、スティーリー・ダンなどの往年のフュージョン/AORマナーのような聴き応えのあるファンクサウンドをバックに、クールな歌唱と激しく切れ味鋭いダンスを見せるというパフォーマンスで、すっかり度胆を抜かれました。

本コラムは音楽レビューサイト「Mikiki」とのコラボレーション記事です

 そう、現在のアイドルの魅力は、ルックスやパーソナリティー、衣装やダンス(振付)、声質はもちろん、楽曲のバラエティーやクオリティー、そして何よりもそれらの要素をどういった形で組み合わせるかというコンセプトやスタイル自体へと大きく幅を広げています。そしてアイドルシーンは、それらを後ろでプロデュースする側の高い企画発想力によって成長、発展、進化/深化していっているんだな~と感じています。コレって、顧客のニーズを知る、商品をイノベートする、価値を高めるといったビジネスの思考にも繋がってるなあ、とも思います。

 ポップスにとどまらずロックやパンク、ハードコア、ダンスミュージック、ヒップホップ/ラップなどあらゆるジャンルの音楽を呑み込んで巨大化するアイドルシーンですが、今回は最近、個人的にグッときた個性的なアイドルを3組ご紹介します。