米国の市場調査会社IDCがこのほどまとめた中国のスマートフォン市場に関するリポートによると、昨年10~12月期における同国のスマートフォン出荷台数は1億1730万台となり、1年前から約8%増えた。
同四半期は「独身の日」のセールが好調だったほか、同国のスマートフォンメーカー、ファーウェイ(華為技術)の販売が大きく伸びたという。
サムスンとレノボ、トップ5圏外に
IDCによると、中国のスマートフォン市場の成長はすでに減速が始まっている。しかし10~12月期の伸びが1年間の出荷台数を押し上げた。これにより昨年の年間出荷台数は4億3410万台となり、前年から約3%増加した。
昨年1年間の中国におけるメーカー別出荷台数を見ると、中国シャオミ(小米科技)が6490万台で、前年に続き首位。
これに次いだのがファーウェイの6290万台で、そのあと、米アップルの5840万台、中国オウポ(広東欧珀移動通信、Oppo Mobile Telecommunications)の3530万台、中国vivo(維沃移動通信)の3510万台と続いた。
IDCによると、こうしたメーカー別出荷台数の順位は、ここ数年で大きく様変わりした。例えば2013年の上位3社は、韓国サムスン電子、中国レノボ・グループ(聯想集団)、クールパッド(酷派)ブランドの中国ユーロン(宇竜計算机通信科技)だった。このうちサムスンは、2位以降を大きく引き離していた。
しかしそれも今は昔。中国の通信事業者による補助金の削減や、同国消費者の好みの変化が、同国市場の勢力図を大きく変えたとIDCは指摘している。