今年(2016年)は参議院選挙が行われる。しかも初めて18歳選挙権が実行に移される。
昨年は、戦後70年の節目の年であった。安倍首相の談話が発表され、日韓の懸案事項となってきた慰安婦問題について、日韓の合意がなされた。
問題はこの実効性である。韓国の歴代大統領は、これまで何度も慰安婦問題を政治問題化しないと約束しながら、政権運営に行き詰まるとこの問題を蒸し返してきた。ゴールポストを動かしてきたのである。
だが今回、韓国外相がテレビカメラの前で「最終的、不可逆的な解決を確認」と明言した意味は大きい。安倍首相が語るように、「ここまでやった上で約束を破ったら、韓国は国際社会の一員として終わる」ことになるからである。
慰安婦問題での日韓合意――韓国側に賽は投げられた
今回の合意には、3つの力が働いたと思う。
1つは、アメリカからの圧力である。日韓両国が対立していることは、東アジアの安全保障にとっても大きなマイナス要因となってきたからである。
2つは、朴大統領を支持する韓国財界など、韓国の保守層が日韓関係の改善を求めてきたからである。