米アマゾン・ドットコムが電子書籍コンテンツの一部をウェブブラウザーで試し読みできるサービスを開始すると発表して話題になっている。

ブラウザで電子書籍を試し読み、アマゾンが新機能発表

米アマゾン、ブラウザーで試し読みできるサービスを開始〔AFPBB News

 「キンドル・フォー・ザ・ウェブ(Kindle for the Web)」と呼ばれるこのサービスは書籍の第1章を無料で読めるようにするというもの。

 文字の大きさや行間の変更といった操作が、同社の電子書籍リーダー端末「キンドル」などと同様に行える。ウェブブラウザーさえあればよく、アプリのインストールもコンテンツのダウンロードも必要ない。

 使い方は簡単で、同社ウェブサイトの個々の書籍タイトルのページにある「無料で第1章を読む」というボタンを押せばいい。

 するとブラウザーの画面に表示され、矢印をクリックしてページをめくったり、余白部分をクリックして目次を表示したりできる。また画面右上には「キンドル版を入手」というボタンがあり、これを押すとアマゾンの書籍ページに戻る。試読して気に入ったらそのまま購入できるというわけだ。

共有機能も用意

 このサービスが面白いのは、埋め込みコードを用意している点。ユーザーがこのコードをコピーして自分のウェブサイトに張り付けると、自分のブログで表示できるようになる。

 「ユーチューブ(YouTube)」などの動画共有サイトのコンテンツを張り付けているブログがよくあるが、ちょうどそれと同じことができる。

 例えば作者が自分の書籍を宣伝したりできるのだが、これを既にやっている作者がおり、こういう感じになる。また、この埋め込みコードはアマゾンのアフィリエイトプログラムとも連動している。

 「参加しているユーザーは、自分のウェブサイトを経由して書籍が購入されると、アマゾンから報奨金を受け取れる。ブロガーや作者にとって素晴らしいプロモーションツールだ」とアマゾンのキンドル部門担当ディレクターは話している。

 このほか、「共有」ボタンを用意しており、これを使ってソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「フェイスブック(Facebook)」やミニブログの「ツイッター(Twitter)」に投稿したり、電子メールを友人に送ったりして、気に入った書籍を知らせることができる。