11月24日、財務省の財政制度等審議会は来年度の診療報酬のマイナス改定を提言しました。

 吉川洋審議会長は「薬価と診療報酬本体についてはマイナス。(中略)国・経済の状況を見れば財政の論理が働くのは当然。平均価格を上げる時代は終わり、今は配分が問題」と会見で述べました。

 これに先立ち日本医師会の横倉義武会長は、マイナス改定濃厚との事前情報に対して「地域では医療機関の経営破たんが現実化する」と会見で述べています。また、日本薬剤師会の山本信夫会長も「この考え方を飲むことはできない」と会見で述べています。

 消費税引き上げにともない経営が悪化している病医院をかかえる医師会も、医療費削減となれば、調剤報酬の伸び率と高い利益率が真っ先にターゲットにされる可能性の高い薬剤医師会も「医療費の減額に反対」との立場を取るのは当然なのかもしれません。

 しかし、本来の目的に立ち返ってみると、医療に関わる仕事に就く際は誰しもが「病気を治したい」「患者さんの役に立ちたい」という気持ちを持っていたはずです。