内閣占拠のデモ隊を放水で排除、台湾警察

台湾・台北で、台湾が中国と締結した「サービス貿易協定」に反対して行政院の建物を占拠したデモ隊に対し放水する警官隊(2014年3月24日撮影、資料写真)。(c)AFP〔AFPBB News

 南シナ海における中国の人工島建設に対して、米国で注目が高まっています。日本でも南シナ海での自衛隊による哨戒活動を実施すべきとの議論が政府内外でありますし、米海軍幹部からもこれを望む声が出ています。

 これらの動きは、南シナ海が中国にとっての主戦場と見据えてのものですが、これに対する異論が米国の専門家から出ています。「プロジェクト2049研究所」の研究員であり、中台の軍事問題を専門とするイアン・イーストン氏は「南シナ海は中国にとっての主戦場ではない。これは台湾などから目をそらすための戦略的欺瞞であって、これに引っかかってはならぬ」と警告しているのです。

南シナ海における中国の行動は欺瞞

 イーストン氏は、9月17日に寄稿した論文で、米国の最高の戦略家たちが、中国の軍拡の目的を誤解してきたと指摘します。彼は、「中国は、自らが非常に重視している台湾から、米国の注意をそらすために南シナ海問題を利用しており、国防総省は間違った想定および投資計画に誘導されてしまっている」と指摘します。彼の主張を簡単にご紹介しましょう。

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 2011年以来、米国における主要な研究者は、南シナ海が21世紀における主要な軍事および安全保障上の問題となると確信していた。つまり、南シナ海こそが、現代の独ソ国境であり、南シナ海の中国艦隊は、新しいソ連の戦車軍団なのだと。

 その結果、国防総省と国務省は、新たな脅威に対処するために緊急の努力を実施し、オバマ政権は安全保障関連の援助とトップレベル訪問を認可してきた。具体的には、ミャンマーとの関係を進展させ、ベトナムに対しては武器禁輸を緩和し、安全保障上のパートナー国とした。海兵隊はフィリピンとオーストラリアに展開し、空軍の戦闘機・爆撃機・無人機は空を覆っている。