米アップルは9月30日、中国で音楽ストリーミングサービス「Apple Music」を開始したと発表した。
併せて、iTunes Storeにおける映画の販売/レンタル「iTunesムービー」と、電子書籍アプリ「iBooks」も同日開始しており、これにより「中国の顧客は初めて、アップルのエンターテインメント・エコシステムにアクセスできるようになる」と同社は説明している。
Apple Music、中国では月額1.57ドル
中国は米国に次ぐ巨大市場とアップルが見据える国。米テッククランチによると、アップルのアプリ配信サービス「App Store」は中国版の売上高がすでに米国のそれを上回っている。そうした中、同国ではこれまでApple Musicをはじめとするエンターテインメントコンテンツの展開が遅れていた。
Apple Musicは同社が今年6月30日に米国や日本をはじめとする世界100カ国以上で開始したサービス。すでにインドやタイ、シンガポールといったアジア各国でも始めており、中国ではこれらの国から3カ月遅れてサービスが始まった。
アップルによると、中国版のApple Musicでは香港出身のイーソン・チャンなど、中国で人気のあるアーティストや、米国の人気歌手の楽曲など、合計数百万曲を用意するという。
また中国版のiTunesムービーではハリウッド映画のヒット作品や、中国の映画スタジオの作品も提供する。iBooksの電子書籍配信サービス「iBooks Store」では同国大手出版社の中国語書籍を販売するほか、無料の作品も数多く取りそろえるという。
中国におけるApple Musicの料金は、個人メンバーシップが1カ月10元(1.57米ドル)、家族6人まで利用できるファミリーメンバーシップが15元(2.36米ドル)。Appleがほかの国で提供しているサービスと同様、中国でも当初の3カ月無料のトライアル期間を設ける。