死亡したリポーターのアリソン・パーカーさん(左)とカメラマンのアダム・ウォードさん〔AFPBB News〕
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米人口は約3億2000万なので、おおよそ1人につき1丁と考えていい。ただ1人の所有者が何丁も所有していることが多い。
最新のギャラップ調査では、「銃を所有していますか」という問いに42%が「はい」と答えている。ちなみに、1975年の同じ問いで「はい」と答えたのは44%。過去50年間の数字を見ても所有率に変化はない。
深刻なのは家に銃がある方が安全と考えている人が増えていることだ。1993年、「家に銃がある方がより安全」と答えた人は42%だったが、最新調査では63%に増えている。
これが米市民の銃所有への基本的な考え方なのである。特に短銃への手軽さが人気を集めている。バッグの中に入るし、車のダッシュボードの中、さらに机の引き出しにも入れられる。先週バージニア州で起きた射殺事件も短銃が使われた。
短銃の規制に73%が反対
もっとも手近にある短銃の所有を規制すれば、犯罪は減らせるとの考え方がある。だが過半数の市民はそう考えない。
「短銃の所有を禁止する法律を作るべきですか」との問いに、実に73%が「いいえ」と回答しているのだ。日本人にはなかなか理解しづらい文化の一面である。
そして「銃規制を強化すべき」という考え方に賛同する人が、いま減っているのだ。1990年の調査では78%が銃規制に賛同していたが、最新調査では47%でしかいない。
これは何を意味するのだろうか。考え方が端的なある一文に示されている。
「銃を持った悪者を阻止できるのは銃を持った善人だけ」
全米ライフル協会(NRA)のウェイン・ラピエール副会長の言葉だ。NRAは会員400万人を抱える銃所有を推進する強力なロビー団体である。
