7月22日 中央社会保険医療協議会(中医協:厚生省はこの会議の方針に基づき診療報酬の改定を施行する)は、2016年4月からの「リフィル処方箋」導入について検討を始めると決定しました。
リフィル処方箋とは1枚の処方箋を繰り返し使用し、病院や診療所に行かなくても、薬局に行くだけで薬を受け取ることができる仕組みです。
アメリカなどでの運用方法としては、処方箋の有効期限が1年間あり(1年以上経過した場合には薬局から医師に再受診必要か確認が必要)、その間は病院や診療所を受診しなくても薬を薬局で受け取ることができることになっています。慢性疾患でずっと同じ薬を飲み続けているだけの人や、年に数回の風邪や胃痛などで同じ薬をもらうだけであれば、毎回病院や診療所を受診しなくても済むようになります。
日本では、リフィル処方箋導入の検討は2014年の「骨太の方針」にも明記されていました。けれども、2014年度の改訂では有意義な議論がほとんど行われないまま先送りされていました。来年度の改訂に向けて、メリット、デメリットをふまえて、しっかり議論して決定してほしいものです。
1回でもらえる薬はなぜ最大で60日分程度なのか
10年以上前の2002年度に、薬の長期処方の制限(原則として14日以内とされていました)は撤廃されています。ですから、現在でも、90日分、180日分、場合によっては365日分の処方瀬を発行することは可能です。