5月21日 厚生労働省はいわゆる「門前薬局」(病院の近くに存在し、主にその病院のみの処方箋を取り扱う薬局のこと)について、来年度から診療報酬を今より減らす方向であることを明らかにしました。
複数の病院から処方された患者の薬をまとめて管理する「かかりつけ薬局」への転換を推進するのが狙いと説明されています。
かかりつけ薬局への転換を成功させるためには、「リフィル処方箋」(1年から1年半程度の期間内に反復して使用できる処方箋)の導入が大きなポイントであることを以前指摘しました(「『薬だけ受診』の人に薬局に行ってもらう方法」)。
また、薬剤費を抑制するには、ジェネリック医薬品の価格も含めて薬剤の価格交渉権が最重要課題であることも、以前のコラム「夢の肝炎治療薬が医療財政に与える大打撃」で説明しました(ちなみに、コラムで取り上げた肝炎治療薬「ソバルディ」の日本発売価格は5月15日に1錠6万円と決まりました)。
そこで今回は、「医薬分業」(医師に処方箋を出してもらい、病院や診療所の外の薬局で薬を受け取ること)のメリットとデメリットについて考えてみたいと思います。