医療薬剤価格を抑制するための一番重要なポイントとは?(写真はイメージ)

 3月26日、厚生労働省はC型肝炎治療薬「ソバルディ錠400mg」の承認を了承しました。これにより、早ければ5月にも日本でこの新しい肝炎治療薬の保険による治療が開始されます。

 今回承認された新薬ソバルディは、NS5Bポリメラーゼ阻害効果(HCVがRNAを複製することを阻害し、HCVが増殖できないようにする)をもち、C型肝炎ウイルス「ジェノタイプⅡ」をほぼ100%駆除する完治薬と称すべき治療薬です。

 日本で行われた治験データでは、C型肝炎ウイルスの排除率は98%とされています。一般的に治験データは症例の適応をコントロールしていることもあり、その薬剤の最も良いデータが出ます。ですから、98%という確率は広く治療開始後に少し下がる可能性はありますが、それでもこれまでの治療薬のウイルス排除率80%と比べると段違いの効果を発揮することは間違いないでしょう。

米国では1錠が約12万円!

 と、ここまでは良い話です。しかし、問題はこの薬剤の価格です。