山津見神社再建
2013年に焼失した佐須・山津見神社の拝殿が再建された(失われた古社、山津見神社が見せるもの~飯舘村短信(2))。6月20日、“ほぼ”完成した拝殿の真新しい銅葺屋根が、雲の切れ間から射す陽を照り返していた。
“ほぼ”というのは、拝殿の天井がまだ白木のままであることを言う。焼失前の拝殿の天井には、237枚のオオカミを描いた杉板が張られていた。
焼失前に同神社を調査に訪れていた和歌山大学のサイモン・ワーン特任助教がそれらを撮影しており、その写真をもとに天井絵を復元するプロジェクトが進められている(山津見神社オオカミ天井絵復元プロジェクト)。
記憶にあるもの、記憶にないもの
村道沿いに建つ「愛宕神社」「比曽十三佛」と彫られた石柱から脇道に逸れて木立の中を進むと、大きな岩塊に穿たれた洞に置かれた祠に行き当たる。この右側には13の仏像が線彫された岩の壁が広がっている。
「居住制限区域」の比曽でも除染が進められている。道を挟んで右側の田んぼが広い範囲で仮仮置き場とされ、フレコンパックが積み上げられている。