米国防長官、今後2か月で2度アジア訪問 リバランス政策を強調

「ミスターBMD(弾道ミサイル防衛システム)」の異名をとるアメリカのアシュトン・カーター国防長官(2015年2月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/Jonathan Ernst〔AFPBB News

 アメリカのアシュトン・カーター国防長官が日本訪問に引き続いて韓国を訪問した。日本の一部メディアは、カーター長官の「過去の問題に拘泥するよりは未来志向になるべきである」というコメントが“日本の肩を持った”と一部韓国メディアが憤慨している状況を取り上げているが、韓国ではより深刻な関心が別にあった。すなわち、強力な「弾道ミサイル防衛システム推進論者」であるカーター長官が、以前から韓国で議論が沸騰している「THAAD」(戦域高高度防衛あるいは終末高高度防衛)の韓国配備に関して何らかの形で圧力をかけるのではないか? という危惧であった。

アメリカの5段構えのBMDシステム

 THAADというのは、アメリカ陸軍が主導してロッキード・マーチン社が開発した「弾道ミサイル防衛システム(BMD)」の1つである。現在アメリカ軍はTHAADを含む下記の5種類のBMDを運用している。

 最前線防御ラインは、イージスシステム搭載艦(巡洋艦、駆逐艦:いわゆるイージス艦)からSM-3迎撃ミサイルを発射して宇宙空間で弾頭を迎撃する「イージスBMD(SM-3)」(海上自衛隊も運用している)。

イージス艦「きりしま」からのSM-3発射状況(写真:ロッキード・マーチン)