円安の影響もあって比較的暖かい九州地方を中心に韓国人ゴルファーが再び増加しているという。韓国でもゴルフは根強い人気だが、国内のゴルフ場経営はぱっとしない。そんなゴルフ業界で、大統領の突然のひと言に関心が集中している。

 ゴルフ業界関係者なみならず、予想もしていなかった突然の発言だった。

「大統領がゴルフの話!」 閣僚も驚かせた発言とは

韓国の朴大統領が新首相を指名、支持率は就任後最低に

朴槿恵(パク・クネ)大統領〔AFPBB News

 2015年2月3日、青瓦台(大統領府)。閣僚などを集めた国務会議の前に朴槿恵(パク・クネ=1952年生)大統領は、コーヒータイムを開いた。

 鄭烘原(チョン・ホンウォン=1944年生)首相や崔炅煥(チェ・ギョンファン=1955年生)経済副首相兼企画財政相などがコーヒーカップを手に大統領を囲んだ。

 この場で朴槿恵大統領は、ゴルフの話を切り出したのだ。

 2015年10月に仁川で「プレジデンツカップ」が開催されることを話題にして「最も権威のあるゴルフ大会がアジアでは韓国で初めて開催になる。私も大会名誉会長を務めることになった」と話し始めた。

 さらに「わが国でこういう大きな大会が開かれるのに、『ゴルフ(産業)が停滞している。活性化のために少し努力をする必要がある』という話を何度も聞いた」と話したのだ。

 「大統領がゴルフの話!」。それだけでも、近くにいた閣僚たちも驚いたのではないかと思えるが、追い討ちをかけるようにこう言った。

 「大会のためだけということではないが、文化体育観光部のほうで一度、ゴルフ活性化のための方案を作っていただけるといいのですが」

 大統領のひと言に、崔炅煥副首相がすぐに反応した。

 「国内のゴルフ場は、特別消費税などもかかり、ご指摘の通り大変停滞しており、海外にゴルフに行くことが多いようだ」