毎年、11月末から年末にかけて、韓国では大企業の役員人事が発表になる。2014年は業績の悪化で役員の退任が増え、昇格者数は絞り込まれるとの予測が多い。特に、ベビーブーマー世代にとっては、憂鬱な季節になってきた。

 「ウチの会社では1958年生まれの部長が全員辞めるようだ」

 11月半ば、ソウル南部の韓国料理屋で韓国の大企業に勤務する本部長級管理職3人と夕食を一緒した。みんな別々の会社に勤務するが、話題は自然と「人事」になった。

 3人とも役員昇格可能性がまだ残っている50代半ば。だから、最も関心が高いのは「役員人事」のはずだが、威勢のいい声は聞こえてこなかった。

 というのも、韓国メディアが11月になって報じている「2014年末の主要企業役員人事見通し」がどれも暗い内容だからだ。

「大盤振る舞い人事」から一転、遠のくサラリーマンの夢

 代表的な記事が11月11日付の「毎日経済新聞」に載った「10大グループ年末人事 役員退任幅大きく」だ。

 「・・・サムスングループが年末人事で社長など高位職役員の数を減らす方向・・・(中略)。他のグループは、今年の電子、自動車、造船、化学といった主要業種の業績が不振だったため、刷新色の強い退任人事がどこまで広がるかが焦点だ」

 過去何年か、韓国の主要グループは競い合うように「役員昇格○○人」「若手、女性を積極抜擢」「役員増で業績に報いる」などの内容の「大盤振る舞い人事」を続けてきた。だが、2014年は、がらりと景色が変わりそうだというのだ。

 サラリーマン人生にはいつも運不運がつきまとう。昨年、「あと一歩」で役員を逃した幹部は、どんな心境か。「次こそは」との意気込みで1年間頑張ったはずだ。だが、業績悪化は1人の力では食い止められない。「あと一歩」からさらに後退してサラリーマンの夢、役員昇格を逃がすかもしれないのだ。

 もっと不運な目に遭う恐れもある。役員どころか、「会社を去る時」が現実になってくるのだ。