【「営業フォーメーション」変革の教科書】 [バックナンバー]
(第1回)企業にコミュニケーション力の強化は必須、差別化のカギは費用対効果を高めること
(第2回)「誰に」「何を」「どうやって」から考える法人営業の売り上げ拡大策
(第3回)スーパー営業マンにはもう頼らない、分業と集中で営業生産性を高める
(第4回)分業と集中が営業生産性を劇的に向上させる
(第5回)「手間がかかる」か「かからないか」で商品特性を切り分ける
(第6回) 商品特性や顧客の規模に合わせて営業シナリオを作成する
(第7回) 対面型営業とセンター型営業のタッグで受注を取りこぼさない
(第8回) 隠し玉案件の受注で称賛の嵐、そんな営業部は今すぐ変革を
本連載「『営業フォーメーション』変革の教科書」は、今回で最終回となります。今回の投稿では、「センター型営業」要員のスキル育成に関して解説します。
電話要員は営業マン
同じコールセンター要員でも、インバウンド系、すなわち顧客サポート系の要員と、アウトバウンド系では違った性質の要員が必要です。
インバウンドでは、目的をもって電話をかけてきたお客さまに対して、正確かつ効率的に対応することが要求されます。あらかじめ想定される処理や質疑に対して準備をしておき、短時間でお客さまの目的を達成することが求められます。そして、もっとも重要なことはお客様からの電話が鳴って初めて作業が始まることです。すなわち受身での作業スタートです。
一方、アウトバウンドでは、こちらから電話をかけて作業が始まります。つまり、電話をかけなければ何も始まりません。言い換えれば、こちらから電話をかけられる要員を配置する必要があります。しかし、これがなかなかうまくいかないのが現実です。
アウトバウンドではインバウンドと違い、お客さまはこちらと話をするつもりはありません。こちらの都合で電話をかけることになるのです。歓迎されない、あるいはわざわざ時間を割いてもらう電話をこちらからすることになります。