米ヤフーは、米グーグル傘下のユーチューブ(YouTube)のような動画配信サービスを立ち上げたいと考えているようだ。複数の海外メディアは英スカイニュースの報道を引用し、ヤフーがユーチューブのコンテンツ制作を手がける新興企業に対し、2億5000万ドルの買収提案を行ったと伝えた。
買収先の創業者は元グーグルの幹部
ヤフーが買収を狙っているのは、米カリフォルニア州ロサンゼルスに本社を置くフルスクリーン(Fullscreen)。
ユーチューブには、企業や個人の動画配信ページ「ユーチューブチャンネル」があるが、同社はそのコンテンツ制作を手がけている。
これまで手がけたコンテンツの月間視聴回数は30億回以上、登録者数は3億人に上るなど実績を持つ企業だという。
またフルスクリーンの創業者で、最高経営責任者(CEO)を務めるジョージ・ストロンポロス氏は、元グーグルの幹部。ユーチューブには動画配信者とユーチューブが広告収入を分配する「ユーチューブ・パートナープログラム」あるが、同氏はこのプログラムの立ち上げに携わった人物だ。
ヤフーには、すでに動画のストリーミング配信サービス「Yahoo! Screen」がある。だがフルスクリーンのような企業を買収することで、ユーチューブに直接対抗できるサービスを始めたい考えだと広告専門誌の米アドバタイジング・エイジは伝えている。
ヤフーでは2012年7月にマリッサ・メイヤーCEOが就任して以降、経営の立て直しを図っており、これまでブログサービスの米タンブラー(Tumblr)を含め約40社を買収した。動画関連企業では、昨年12月にコンサートなど音楽ライブの映像を配信する「イベントライブ(EVNTLIVE)」を買収している。