米グーグルは、同社の眼鏡型ウエアラブル端末「グーグル・グラス(Google Glass)」で利用できるアプリケーションの数が過去半年間で1.8倍に増えたと発表し、12本の新しいアプリをウェブサイトで紹介した

「OKグラス、放送開始」

グーグル・グラスは旅の必需品となるか?

AFPBB News

 その中には、音楽検索や、フィットネス関連、新聞や語学学習のアプリなど様々なものがあるが、米ウォールストリート・ジャーナルが大きく取り上げているのが、動画のライブブロードキャスト(生放送)ができる、米ライブストリーム(Livestream)のアプリだ。

 これをグーグル・グラスにインストールすれば、着用者が見ている光景、聞いている音を、ライブストリームのユーザー同士で共有できるという。しかも操作は「OKグラス、放送開始」と話すだけと簡単だ。

 アプリを開発したライブストリームのマックス・ホート最高経営責任者(CEO)によると、このアプリは、医師が手術時に着用し、ほかの医師を指導したり、コンサートや野球場で観客が体験を共有したりすることを想定しているという。

 ただしプライバシーの擁護団体などはこのアプリに懸念を抱いている。「グーグル・グラスはすでに人知れず写真や動画を撮ることが可能。このアプリは、そうした問題に新たな懸念を加えることになる」とウォールストリート・ジャーナルは伝えている。

プライバシー問題よりも技術革新?

 ライブストリームは動画のライブ配信サービスを手がける会社。同社には従来のカメラで撮影した動画について厳格な利用規定がある。例えば猥褻な動画、著作権侵害などの違法動画を禁止している。

 一方グーグルもこの端末で利用できるアプリについて厳しい条件を設けており、違法コンテンツ、露骨な性描写のコンテンツ、顔認証技術を使ったアプリなどを禁止している。

 また同社は今年2月、グーグル・グラスの利用ガイドを公開した。この中で同社は「グラスのカメラ機能は携帯電話のカメラと同じ、行動も同様のものが求められる」と、利用者に注意を促している。