米国景気が錐もみ飛行を始めている。今週は連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長が7月21日水曜日に、「米国経済は非常に不安定な状態が続いている」として、追加の景気対策の必要性に触れたことから、市場に動揺が広がった。

米国の個人消費に息切れ、逆に企業は最高の決算相次ぐ

今週のランキング
順位 タイトル
1 正確無比で性能も世界一、魚雷は日本のお家芸
2 トヨタの「バルブスプリング」に何が起きたのか
3 売春やレイプ、麻薬がはびこる中国の新興都市
4 テロ多発の独裁政権末期、北朝鮮に備えよ
5 日本を倒すのに核は不要、衛星を破壊すべし
6 男の恋愛偏差値を高めよう
7 大金持ちの中国人が無人島を次々と登記へ
8 北朝鮮問題:悪夢のシナリオ
9 一人勝ちの仕組みをつくってしまった台湾ファンドリーTSMC
10 菅首相が選挙に負けた本当の理由
11 邦銀と日本国債:そろそろ満腹?
12 一人勝ちしたみんなの党、「小さな政府」は信用できるのか
13 ここがヘンだよ「みんなの党」 その1
14 お粗末な米と韓、中国の肘鉄で一目散
15 米国債を買いまくる日本人投資家
16 アラブ世界の独裁政権が迎える転機
17 日本の統治:多難な国会
18 日本はもはやシンガポールに追いつけない
19 中国への熱意を失い始めた米国企業
20 口蹄疫を隠す宮崎県、牛や豚を隠す日本社会

 実際、金融危機後の大規模な景気対策を受けて回復基調にあった個人消費が、経済対策の期限が切れて再び落ち込み始めている。

 とりわけ住宅市場が弱い。商務省が20日に発表した住宅着工件数は、前年同期比で5.8%も落ち込んだ。

 一方、中古住宅の販売は、全米不動産業者協会(National Association of Realtors=NAR)が7月22日に発表した米6月の中古住宅販売は先月比で5.1%落ち込み、新築市場同様に息切れ模様だ。

 ただし、前年同月比では9.8%増の高い水準を保っているため、米国景気が一方的に落ち込み始めたとは言えないようだ。

 逆に、企業の方は相次いで好決算を発表している。JBpressの記事を振り返っても非常に力強い企業の姿が浮き彫りになっている。

 とりわけIT産業が強い。4~6月期の四半期決算では、アナリストたちの予測を大幅に覆す企業が続出している。

 例えばこの記事(「アップルの4~6月期、売上高と純利益過去最高に」)。