米アップルが7月20日に発表した4~6月期の決算は、純利益が32億5000万ドルとなり、前の年の同じ時期に比べ78%増加した。売上高は157億ドルで同61%増。売上高、純利益ともに四半期で過去最高となった。
1株利益は3.51ドルで、ウォールストリートのアナリスト平均予測の3.12ドルを上回っている。またアップルは7~9月期の業績について、売上高が約180億ドルになると強気の予測をしている。
新型スマートフォン「アイフォーン4(iPhone 4)」のアンテナ問題で販売が減速するのではないかという懸念もこれで払拭したようだと米ウォールストリート・ジャーナルは報じている。
これを受け、スティーブ・ジョブズ最高経営責任者(CEO)は報道発表で、「我々の予想を超える驚くべき決算だ。年内にまた素晴らしい新製品が待っている」とコメントした。
アイフォーンの販売、前年比61%増
4~6月期に販売したアイフォーンの台数は840万台で昨年10~12月期の874万台、今年1~3月期の875万台には及ばなかったが、前年の同じ時期に比べて61%増加した。
同社は2009年の6月19日に前モデル「3GS」を発売しており、今年は6月24日にアイフォーン4を発売している。4~6月期業績への影響についてはほぼ同条件だが、今年の方がより好調に推移したということになる。
アイフォーンの売り上げは53億ドルとなった。これは同社全売上高の3割強を占めており、アイフォーンは今やアップルの主力製品となっている。また新製品発売のタイミングから四半期末であったことから、その大半は前モデルが売れたということになる。
「消費者の買い控えがあるとアナリストは懸念していたが、それほどの影響はなかったようだ」と前述のウォールストリート・ジャーナルの記事は伝えている。
同社のティム・クック最高業務責任者(COO)は、「(アンテナ問題が取り沙汰されている)アイフォーン4はその需要にまったく衰えはなく、ただただ供給を間に合わせる日々が続いている」と話している。