大阪府堺市長の竹山修身氏をゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(3月9日放送/Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。昨年9月の堺市長選挙で再選を果たした竹山氏が、堺市政の現状や課題、今後の展望などについて語った。

犯罪や治安の問題は地域の連携強化によって解決できる

中山 今回は大阪府堺市長の竹山修身さんにお話を伺います。千葉県柏市で起きた連続通り魔事件など、青少年による犯罪が増えていますが、まずはこうした近頃の社会情勢を竹山さんはどうご覧になっていますか。

竹山 地域と青少年を結ぶ絆が、非常に弱くなっていると感じています。地域全体で子育てに取り組めば、子どもが孤立感や自己肯定感の低さを感じることもないでしょうし、あのような事件も起きなかったのかもしれません。

堺市役所(ウィキペディアより)

 堺市でも「隣は何をする人ぞ」という意識が蔓延していますが、この風潮を何とかするためにも、“お節介なおじちゃん・おばちゃん”が多い街づくりをしたいと考えています。

 例えば、各区に教育市議会のようなものを設置し、いじめ・不登校をはじめ子育てや教育についての問題に地域全体で関わるシステムを整備すること。行政というのはまさに「ニア・イズ・ベター」で、市民に近いところでやった方がより実効性が伴うんです。

 治安についても、近年は見守り活動をはじめ、地域の連携が強化されてきたことで以前よりも徐々に改善されてきています。

若い夫婦が安心して働き、高齢者が元気に暮らせる街づくりを

中山 竹山さんは、政治家であると同時に一家の主でもあり、常に市民目線を忘れずに実施施策を考えておられます。堺市では、女性が活躍できる環境づくりに取り組んでいるそうですね。

竹山 我々は「待機児ゼロ作戦」を展開しており、働く若い夫婦をサポートできる体制を目指しています。

 具体的には、妊娠した母親がしっかりと妊婦検診を受けられるようにすることが基礎自治体として重要であり、今年度から来年度はその充実を図る予定です。また、産後ケアについて行政が手当てを厚くすることも大事だと思います。