米マイクロソフトでは2月にサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)が就任したが、同氏の意向が反映される幹部人事がまもなく発表されると海外メディアが伝えている。

 米Re/codeの「マイクロソフトで椅子取りゲーム始まる」と題された記事によると、CEO直属の幹部2人がまもなく退社するとという。

スカイプの元CEOが退社へ

米マイクロソフト、85億ドルでスカイプ買収へ

2011年、スカイプの買収が決まり握手するトニー・ベイツ氏(右)とスティーブ・バルマー前CEO〔AFPBB News

 2人とは「ビジネス開発&エバンジェリズム」担当のトニー・ベイツ氏と、「マーケティング」担当のタミ・レラー氏。いずれもシニアリーダーズ(最高幹部)と呼ばれるCEO直属幹部チームのメンバーで、肩書はエグゼクティブバイスプレジデント。

 トニー・ベイツ氏は、インターネット電話「スカイプ(Skype)」の元CEO。2011年にマイクロソフトがスカイプを買収した後、同事業の責任者を務めていたが、昨年7月の大規模な組織再編で現職に就いた。

 同氏はパソコン、半導体、携帯電話などのメーカーや、米ヤフーといったパートナー企業との連携業務を担当しており、ナデラCEOが就任する前は、次期CEOの候補と言われていた。

 タミ・レラー氏は2001年にマイクロソフトに入社し、昨年まではウィンドウズ部門女性幹部の1人だったが、同じく7月の組織再編で現職に就いた。

 Re/codeによると、ベイツ氏の暫定的な後任には「先進戦略&研究」の責任者でエグゼクティブバイスプレジデントのエリック・ラダー氏が就く。またレラー氏の後任には、長年マーケティングの幹部を務めてきたクリス・カポセラ氏が就く。これに伴いカポセラ氏は今後広告事業全般を担当するという。

数々の大物政治家支えたマーク・ペン氏

 一方マイクロソフトには、「広告&戦略」担当エグゼクティブバイスプレジデントのマーク・ペン氏という人物がいるが、同氏は今後「戦略」に専任するという。

 この「戦略」という仕事が何を意味するか不可思議だったのだが、その後の米ニューヨーク・タイムズの報道で、より詳しいことが分かってきた。それによると、このマーク・ペン氏の新たな役職は「最高戦略責任者(CSO)」なのだという。